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大好きな先輩

朝、通勤するときに
バスの停留所一つ分歩いていて

通勤時間が重なる大好きな先輩と
ご一緒できる時間が
ときどきある。

今朝は
「おはようございます。」とあいさつ
した後に、
「観て、やっと咲いたのよ」と
さつきに接木した苗を
三年かけて育てた
椿の花の写真を観せてくれることが
あった。

ほっこりした。

私とその大好きな先輩の
歴史は長い。

「本好き」が共通項だが、
私が浅く広く読むのに対して
先輩は深く濃く読む。

京都の比叡山に行くのに
グループで一泊するのに誘って
もらったこともあったり。

私が初めて管理職になった時は、
光栄なことに
大変美味しい和食のお店に
席をもうけてもらった。

二度目の結婚の時にも
美味しいワインを贈ってもらった。

いつ、縁づいたか覚えてないくらい昔から
ずっと、可愛がってもらっている。

職場のディスカッション研修で
国士無双だったと聴いて
「さもあらん」
と感じる、
知性の深く、育ちの良い
仰ぎ見る先輩

私が、キャリアの積み上げに不安を
覚えたきっかけは、
先輩が職場一シビアな場所に配属
されていた時期に
「口紅が、はげていた」ことだった。
物理的に時間がない働き方を
させられてるのかなと思いつつ

口紅が塗り直せない職業人生は、
いやだな、、、、とほんのり思ってたら

先輩が、壊れた。

「なぜ?」と周りに尋ねても
組織の中でだれも私が納得のいく答えを
出さないまま
懸命に目の前に差し出される仕事を
こなしていたら

私の番が来て

私が盛大に「壊れた」。

壊れてみると「ああ、そうだったのか」と
納得のいく回答がみつかった。
私の所属する組織には重大な穴がある。

ここか、「トラップホール(落とし穴)」はと。

先輩がどの穴に堕ちたのかは
わからないし、尋ねないけれど
壊れたもの同士で、共通項で
話せる瞬間もあるので
絆を感じる。

先輩のお家のベランダで咲く花は
美しく、
一緒に暮らすパートナーの話は
愚痴の形をしながら愛しさにあふれて
いて
満たされた先輩の日常を
心の底からうれしく思う。

朝会う先輩のくちびるは、
「素」の色だ。
朝、塗るから
仕事中に塗り直さなければ
はげる。
簡単なことだ、
「素」でいれば、傷つかない。

薬の力で頭がはっきりした私には、
まだ仕事への「色気」があって、
朝は、CHANELの赤口紅を
トレンドに合わせて、指でポンポン塗り
している。
塗り直す時間が(気力が)ないにも
関わらず。

塗り直さないとだめだなー。

私の大好きな先輩には、
今の私は、どう見えてるんだろう。




















by tanakahii | 2016-11-11 08:08